アイスクリームならラムレーズン【新品】西平麻依著

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「アイスクリームならラムレーズン」


「もう遅いかどうかは私が決める」

私らしく生きてゆく。

新しい挑戦を静かに応援してくれるエッセイ集。


しおまち書房で編集・販売する、新しいエッセイ集、

「アイスクリームならラムレーズン」(西平麻依著)をご紹介します。

アイスクリームならラムレーズン



編集者より


文庫本サイズのかわいいエッセイ集が生まれました。
広島在住の新しいエッセイスト、西平麻依さんの初の作品集です。


アイスクリームならラムレーズン


西平麻依さんは、2018年春に、
オムニバス形式のエッセイ集『でも、ふりかえれば甘ったるく』(詳細は後述)
でデビューされる、広島在住の新たなエッセイストです。

そのデビューが決まる前の2017年夏。
これまで書き溜めてこられたエッセイを
ご自身の名義として「一冊の本にまとめたい」というご相談をいただきました。

そして、最初に原稿を受け取って、
コーヒーを片手に読み進めた際に、
とても感心したのは、巧みな表現力でした。

アイスクリームならラムレーズン



たとえば、こんな一文があります。


朝、お店でコーヒーを飲むのが好きなのは、
「朝が動き出している」感じに入って行くのがワクワクするからだと思う。

人々の活気が店内をぐるぐるとかきまぜ、
やがて誰かのスプリングコートの裾から、颯爽と扉の向こうへ飛び出していく。


希望にあふれた勢いのある一日のはじまりと、
それでいて静けさも内包した、
朝ならではの一瞬をうまく表現していると唸りました。

また、次の一文は、人に対する嫉妬を隠せない心情を描いたもの。
偶然発見した、かつて会ったことのある人の作品に触れた際の気持ちを
冷静かつ正確に表現しています。


すごく当たり前のことだけれど、次に行けるのは、次に行ける人だけだ。
泣き言も不安も、捨てようが残そうがとにかく手と足を動かした人だけなのだ。
自意識に苦しむ暇があるなら次に行った方がいい。わかっているけれど、
実際それは見た目ほど生易しいことではない。

だから私はこんなとき、応援したい、というざっくりとした言葉のなかにひそむ
嫉妬という本心を、どうにかして隠しきれずにはいられない。



アイスクリームならラムレーズン



こういった、巧みな言語表現だけでなく、
このエッセイ集は、一つの確固たる信念と方向性を孕んでいます。
それは「成長と旅立ち」です。

この一冊のエッセイ集の中で、語り手は少しずつ成長していきます。
「学生の頃は人と違うと言われて悩み、
社会人になってからは人と似ていて取り柄のないことを悩んでいた」
ごく普通の女性が、自分に自信を持ち、新しいことを始め、
未知の扉を開けるまでの日々が段階的に描かれていきます。


生きている理由なんてよくわからないけれど、
いま目の前にあることを全力でやるということに尽きるのではないかと思う。
それは過去の失敗や経験や勲章を生かしておくことのできる唯一の方法でもあるし、
これからの自分を信じるという証でもある


ただの偶然だと片付ければ偶然でしかないけれど、
出会ったものの時間と私が歩んできた時間の交差は、
見方を変えれば壮大なことなのだと思う。
私たちはみんな、誰かを旅立たせる自由の港なのだ


どこまで行けたかということが精神の道になるかどうか、
私はその答えを知らない。
でも誰と出会えたかということは間違いなく道になる。そう思った。
さまよっていた荒野に虹がかかった。
いや、橋が架かった。向こう側に渡れる橋が。


アイスクリームならラムレーズン



周りに惑わされない自分らしい価値観。
それをを少しずつ確認し
そして、小さな挑戦を重ねていく。
こうして、主人公は、自分の新しい扉を開く。

その過程を、筆者と一緒に読みながら共有することで、
自分自身も、ポンとやさしく背中を押されたような気分になるし、
そしてまた、誰かの一歩を応援したくなってくる。

そして、この不思議なタイトル「アイスクリームならラムレーズン」にも
「新しい一歩」「ささやかな勇気」を示唆する意味が込められています。
ぜひとも、このタイトルが隠れているページを探してみてください。

アイスクリームならラムレーズン


アイスクリームならラムレーズン


アイスクリームならラムレーズン



表紙デザインは、著者の知人であるAdjective.(アジェクティヴ)さんが担当。
表紙および挿し絵のイラストは、
「ティータイム旅手帖 No.1」の冒頭のイラストを描いていただいた
sugarさんにお願いしました。

さらに、著者本人と、Elias Zeitさんの写真も加えて、
文章とビジュアルがささやかに共鳴しあう、
心地よい雰囲気を保った一冊ができあがりました。

日常の中のささやかな挑戦や、新生活の日々の傍らに
この小さな一冊がたたずんでいる姿を、今想像しています。

編集者 久保浩志




著者プロフィール


西平麻依
岡山県生まれ。うお座、O型。
ニックネームは「まいも」です。
https://maimo.jp
https://note.mu/myny
https://twitter.com/_maimo

共著『でも、ふりかえれば甘ったるく』で2018年春、エッセイストとしてデビュー(写真下)。
2018年3月9日より全国の書店、各種通販サイトにて発売予定
発行元:株式会社シネボーイ/PAPER PAPER
発売元:日販アイ・ピー・エス株式会社

でも、ふりかえれば甘ったるく